『極限推理コロシアム ディレクターズカット版』

以前、本を書店で見かけた時はmk2さんのところをはじめとするいくつかのサイトでの評価が芳しくなかったので手をつけず。このドラマってのもやってたという記憶がない(よみうりテレビ製作みたいだから関西のみの放送だったのかな。ラストシーンとか東京で撮影されてるっぽいけど)んですが、レンタルであったので“ま、レンタル程度の値段なら、30分×4話だしちょうど暇つぶしにもなるだろ”って事で借りてきてみた。
いつの間にか夏の館に閉じ込められていた7人。これから館の中で起こる殺人事件について、もう一つある冬の館より先に犯人を当てれば賞金。負ければ殺されるというゲームにまきこまれるという話。こういう館テイストでそして誰もいなくなりチックなバトロワ系の話って、謎解きってよりは自分をその場においてどう生き延びようかとか、どうゲームに勝利しようかとか考えながら見ていった方が楽しいかなと思っていてなるべくそうするようにしているのですが、そういう意味では館を2つ用意して、向こうの館に勝利するという観点で“勝ち方”を考えた事はなかったので新鮮だったかな、と(ま、生き残るという観点では、相変わらず守りに入って“3人以上でいっしょに行動する”とか言い出しそうな私…)。
その2つの館を使ったトリックについては、(とりあえずこのドラマ版では)フリの部分が不自然に感じたので疑ってた部分はあったのですが、まぁ館を2つにしたってだけでアイデアを終わらせないぞっていう意気込みは感じたかな、と。ただ、ラストの2人を指名するところに関しては逆にもうひとひねりあるところなんじゃないのかな。見てるほうもストレートに思ったことだし、ドラマ的にもう1回考えなおしてがあるような展開だったんだけどね。原作者のほかの著作に対する書評なんかも見ていると、結構オチが弱い的な事を書いている人が多かったので、そういうアイデア勝負的な話が多い人なのかな。
ただ、ドラマとしてはキャスティングがわりと良かったと思う。特にどっちとも受け取れる田口浩正さんをあそこに置いたのは正解。綾瀬はるかってのも、特にドラマでブレイクする前だったみたいだし、ヒロインといえども充分に疑うに足る雰囲気が出ていたので最後までドラマを引っ張れましたよね。うん。飽きずに一気に見れましたよ。
そう言えば、見終わって気になったこと。ドラマの最初で部屋から出て主人公が歩いていた通路。その後いっさい見ていないんだけど、夏の館にあんなとこあったっけ?。ドアは内側の広場に面してたはずだと思ったんだけど…。