上甲宣之『そのケータイはXX(エクスクロス)で』

ま、お察しの通り“ゲーム系の出来事に巻き込まれちゃう系の小説読みたいブーム(なんだそりゃ?)”からの継続で。んで、それ系の俺内ベストがチョイ前にも書いた『クリムゾンの迷宮』なので、“クリムゾンの迷宮 的な”みたいな*1検索の仕方で出てきたページ*2で勧められていた本をそのまま手にとってみました。
一応“このミス大賞”の時に書名は目にしていたし、なにかと平積みになっていると目立つタイトルなんで名前は知ってましたけど、“これもそーいう系なんだ”というのは知りませんでした。旅行で宿泊した温泉旅館。そこの布団の間に挟まってた携帯に出てみたところ“今すぐ逃げないと、目・腕・足を獲られ一生生き神として軟禁される”というメッセージを聞き、あとは襲い掛かる村人からひたすら逃げる、って感じの話。
基本的に会話で進む部分が多いせいなのかサクサク読めちゃうんですけど、伝承とか民俗学系の話(あと、携帯電話の機能説明)になると登場人物が皆、まるで辞典でも読み始めたかのように説明口調でしゃべり始めちゃったりして“携帯の充電も残り少ないのに、その上逃げなきゃいけない状況なのに、そんな長セリフしゃべってていいのか!?”と、変なところで読者を不安にさせてしまうところも。そこで、ドキドキさせようって言う魂胆なのか?そーいうホラーかい。ってか、どっちかというとミステリって言うかホラーの要素の方が多めかもね。トイレでのバトルシーンとか、どーでもいいのにすっごい長いし。書き始めたらノッて来ちゃって勢いで書いちゃった感じでしょうか。なんか、その辺全体的に感じられて“勢いで思いついたこと次々書いてったらなんとなく枚数行っちゃったので終了〜”ってな感じの本な気がしますね。ま、この作者のデビュー作ということなんで荒削りなのは全然いいんですけど、今回細かいとこまでしっかり見てなかったからわかんなかったけど、実は投げっぱなしになっちゃってる伏線とかもあるんじゃないかな?って気がしますね。
で、その辺踏まえて個人的な感想なんですけど、この話、一緒に旅行に行く2人のうち第1章はしより、第2章は愛子ってな感じで視点を変えて進行する構成で、目次見てればわかる話なんですけど、全然その辺の情報入れずに読み始めちゃったんで、第1章読み進めながら“絶対愛子が怪しい!愛子が怪しいぞ!”って思ってて、誰も意図しないところで必要以上にどんでん返されちゃいました。ま、そんな感じでミステリ的にも楽しんでもいたんですが、なんと言ってもこの本の醍醐味はラストシーン。誰もが怪しく見えてきて誰を信じれば良いかわからなくなった末、これまでずっと助けてくれてたけど、顔も見たこと無い男を信じてみたところ、助かったんだけどブサイクでした。ってだけで発砲って!!この主人公、結構おとなし目の女性としてずっとキャラ付けされてたんですけどね。ブサイクってそんな存在なのかい?死んでもいいくらいなのね。もう、非常に笑劇的なオチでした。はい。


俺内ランキング(2007.7.13現在)

  1. カナダドライ クリア・アップルソーダ(飲料)
  2. チェリオブルーサイダー(飲料)*3
  3. 『暗いところで待ち合わせ』(映画)
  4. 『そのケータイはXX(エクスクロス)で』:上甲宣之(書籍)
  5. パッソのCM(マイペース編)加藤ローサ(芸能人)
  6. 『しないでください!』:『モヤモヤさまぁ〜ず2』で三村の自転車を使ったセクハラに対しての大江麻里子アナ(名言)
  7. うな牛:すき家(食品)*4
  8. 納豆なめこおろし定食:幡ヶ谷・ねばり屋(食品)
  9. サントリー金麦のCMの檀れい(芸能人)
  10. 『山手線上のアリア』:杉ちゃん&鉄平(音楽)

次点:懐かしの味 冷凍みかん:JT(飲料)

*1:的な!みたいな!ってキングオブコメディみたいですけど…。(追記)あまりおおっぴらに出せない名前になっちゃってますけど…

*2:主に『教えて!goo』とか『はてな』のコレ系の質問してるページですけど

*3:いいねぇ、いかにも体に悪そうな色が。原材料に堂々と“青色1号”って書いてあるし。カロリー55%オフ!をウリにしても700mlも飲んだら一緒だって!

*4:バカなメニューだねぇ。食べるとどっちも中途半端感が残るんだけどね。混ぜて美味しいもんでも無いし