KOKAMI@network『僕たちの好きだった革命』
新宿のシアターアプルにKOKAMI@networkの公演を観に。一時期の第三舞台ほどの勢いは無いものの、やはりDM先行予約*1となると、最悪の事態も考えないといかんと思い、かなり気合入れて臨んだところ一番前の席が取れてしまった。ちょっと左よりではあるんだけどね。その不思議な角度のおかげで舞台裏の本来見えてはいけない部分とかも見えたりして。片瀬那奈の股の間から中村雅俊を見るというアングルはさすがに演出外とは思うけどなかなか新鮮だった。
そんな感じの席につくと、開演15分前くらいなんですが鴻上さんが舞台上でなにか指示を出すような感じでフツーに立ってる。さらに後ろでウォーミングアップ代わりにサッカーしてるのはGAKU-MCだし。どうやら、本番前の楽屋風景っぽいものをそのまま公開するってな演出らしい。コレ知ってたら開場即で入ってたな。惜しい。
舞台は自主的な文化祭を求めて学生運動を起こして機動隊の銃弾に倒れていた学生が、30年ぶりに目を醒まし学校に帰ってくる。すると、やはり状況や意味合いは全く違うものの、やはり文化祭の出し物を制限されている状況を知り学生運動を起こそうとするというストーリー。小説の『ヘルメットをかぶった君に会いたい』もそうだったし、鴻上さん学生運動好きねという感じ。鴻上さん自身が“学生運動よりあとの世代だ”と言っているくらいだから、私も当然学生運動は遥か歴史上の出来事という世代。で、この中村雅俊演じる学生がフツーに30年前に当たり前にやっていた行動（クラス討論とか）を起こすのは、この舞台の中での高校生たちと同じでかなり奇妙なものに見えます。ま、そういう演出になってるんだけどね。当時の学生運動のリーダーで今は高校の教頭になっている役の大高さんの“俺たちは時代に裏切られたんだ”というセリフがあって前半終わり、休憩に入るんだけど、そこまでだと“うーん、学生運動に乗り遅れた世代ということから学生運動への憧れを持ち続けて、そういう作品を書き続けてしまう鴻上さんの方が時代に裏切られてきてるんじゃないか?”ってな感覚になりつつあった。
ところが、後半GAKU-MC演じるラッパーのライブを文化祭でやろうとする運動にGAKU-MC自身が参加する。彼もまた過激な歌詞への弾圧からCDが発売禁止になっていて、それと闘っている。というそれぞれの自由を求める闘いがクロスオーバーしてくると、実は昔の学生運動も変わらないじゃんという気になってきて速攻で前言撤回。なかなか面白かったです。GAKU-MCの歌にノリノリの中村雅俊も含めて*2。よかったです。
ちなみに、開演前の楽屋風舞台の中で、長野里美さんがいなかったので“コレはきっとまたかぶりものに違いない”と思っていて、その時はハズレだったんですが、劇中でちゃんと、しかもヘリコプターのかぶりものって前代未聞じゃないでしょうか。役は滝川クリステルと山本モナの2役だったけど。ただ、女子高生に扮してダンスを踊るシーンはよく見ないと“長野里美がいるぞ”ってわからないくらいハマってた。若いな、まだ。若いといえば、アイドルの森田彩華さんってのも出てたんだけど、不覚にも顔を知らなかった。開演前の風景でちょっとかわいい系の女性がいたので、この人かな?と勝手に思っていたんだけど、そっちは田実陽子さんでしたね。10歳ちかく歳が違うじゃん。よく見ると確かにそれなりの年齢だってのはわかるんだけど、個人的にはこっちの方がかわいいって気も。森田彩華さんは、なんかカプセル怪獣ミクラスをちょっと女の子っぽくしたような感じの結構強い顔をした娘でしたね。あと、大高さんは相変わらず。出てくるだけで存在感で申し分なし、ってとこで。はい、とりあえず今回は前半の“?”感がちゃんと後半で覆されたので長さも感じなかったし満足。KOKAMI@networkはまた今後も行こっかな。
俺内ランキング（2007.3.3現在）
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