猿島
有給の消化のために不意な休み。うちの会社は10月で更新になるので(普通かな?)9月はそんな休みが多いのです*1。てなわけで1日暇になってしまったため、そうなるとなんかしなきゃと思ってしまう休み貧乏の性格からどこかに行きましょうか、と。
で、私プロフィール的には♪東京生まれ東京育ち悪そうな奴はカツあげされないように遠巻きに遠巻きに…という感じなんで、東京ってわざわざ調べて詳しくなろう!なんて思わないんですけど、神奈川って仕事の絡みで社会人になってから住むようになった関係で、なんか“よし!こうなったら徹底的に詳しくなったろ”という感じでして。そんなわけでいろいろ行ってみたり仕事だったりで、ま、通過しただけとかも含めれば大体あちこち行ってるなという感覚なんですが、ここだけはわざわざ出向かないと行くことができないところが1箇所。よし!という事で思い立ち、今回は東京湾唯一の無人島・猿島へと向かうのです。
猿島へは横須賀から船でということになるので、ドブ板通りあたりを流している米兵に軽くドルを握らせてキティホークを1艘…などというチャーターは無理なので、普通に1時間1本で出ている定期船に乗り込む。一応、バーベキューも出来るところだけど夏休みって時期でもないし、観光で平日までにぎわうようなところでもないし、ひょっとしたら船乗るの俺だけなんじゃないか…くらいに思ってたんだけど、結構20人前後くらいいたな。バーベキューやりに行くと思われる集団もいたし。あ、さすがに一人で乗ってんのは俺くらいでしたけど…。一応もしもの時は“あ、バーベキューやる連れが先に島で待ってんスよ”っていう準備はしつつ(もしもの時って?)。船に乗ってる時間は10分くらいなんですけど、なんか前日に海上を通り過ぎた台風のせいかすげー波で右に左に揺れっぱなし。外のデッキ(?)に出てたバーベキュー軍団びしょぬれだったぞ。そんなゆれる中で乗る前にもらった猿島のパンフレットを見ていたらペリーが横須賀来たときに近くをスルーしてった島なのね。ってことは、5月に『亀ハヤ』ロケ地めぐりしてた時に近くまで来てたんだ、俺。ってなこと考えてるうちに島に到着しました(写真かなり斜めっちゃってますけど…)。
上陸すると、ほとんどの人がバーベキュー道具や釣り道具のレンタルに向かったり砂浜で海を眺めたりする中、もう島の散策が目的な私はまっすぐ島の中心部へ。まずいきなり発電所があるとの事。発電所があるって事は、なんだかなり文明の発達した電脳アイランドなんじゃないのくらいに思っていたら、、、
森で評判のパン屋さんって感じなんですけど…。こんな発電所で賄っている島ですからね。期待が持てます。さて、猿島の散策はココからが本番。猿島は幕府や明治政府が東京湾の守りを固めるために砲台を設置した場所であり、つまり島の中心部にはこの時の要塞跡があるのです。もう“要塞”って響きがずるいですよね。それだけでカッコいいですから。切通しの道を進み石垣の角を曲がると見えました!レンガ積みの要塞跡。
すごい。多分、もともと現役だった頃もカッコよかっただろうし、廃墟になってさらにいい味出してる。高い要塞と石垣に挟まれさらにその上を木々が生い茂り、晴天にもかかわらずかなり薄暗いボードウォークを歩く。すると見えてきましたトンネルの入り口です。
いざ要塞の内部へという感じでほとんど明りのないトンネルにいざ潜入。この辺まで来るとピクニックでのんびりしている人たちは振り切ってる感じなので、この空間にひとりという状況がかなり快感でした。
基本的にトンネルといっても要塞内ですから、左右は弾薬庫だったり兵舎だったりする場所。時々レンガの壁に入り口や窓みたいのがあったりして。覗いてみたら、お、光の射す要塞上への階段だ。
そんな感じで足跡の響くトンネルをしばし歩くとようやく光が
そしてトンネルを抜けるとそこにはありました。今歩いてきたトンネル。そして島の2箇所にぬめるトンネルの三叉路になっているこの場所。よく特撮モノやドラマのロケなんかでも使われていてつい最近もなんかのドラマで見たな。この場所に一度立ってみたいと思ったのが猿島に来た目的でもあるのです(下の写真1枚目が島の東側に抜けるトンネルといま抜けてきたトンネル。そのとき背にしていた島の北側に抜けるトンネルが2枚目。どーしても3つ一緒に写すのは難しかった…)。
実はもうちょっと薄暗い感じをイメージしてたんだけどね。ほっとんど真上からしか陽の光が入らないところだったんで、正午近くに来ちゃったのが誤算だったか。
よしもう少し時間おいてからまた来よ。とりあえず2つあるトンネルのうち東側へ抜けるトンネルへ(下の写真1枚目はトンネル入ったとこから振り返った所)。といっても出る先はすぐ近くだけどね。出口は90度に曲がっており、海から要塞が見えないようになっているとか。
そこから少し登り戻った感じのところに展望台があるという事で行ってみる。って言ってもこんな程度のモノなんですけどね。ま、第二次大戦中の観測所の流用ですからね。
展望台広場からでは周りの木々が高くてなにも見えないし。登ってみてもたいしたこと無いだろと思って登ってみたら、、、
良い天気&飛行機雲にも助けられ、かなり良い景色だったり。しばらくぼーっとできました。5分くらい誰も来なかったしね。ちなみに、ここって見た目のしょぼさに反して実は特撮好きには結構有名な場所らしく、仮面ライダーのロケで使われた場所のようなのです。ほかにもライダー関連ではこの猿島のあちこちが使われていて、その辺のライダー的見地から猿島を見たサイトとかも結構ありました(ココとかココとかが良い感じ)。
そこから戻って次は島の北東方向に向かう広場に。本当は砲台跡とか通ってぐるっと回っても行けるんですけど、なんかトンネル通りたくってまた三叉路まで戻って今度は北側のトンネルを抜けてみる(写真は抜けた先を振り返ったところ)。
こっちの広場はそれこそ展望広場よりもかなり見通しの良いところで、さらに海まで降りることが出来、戦争時代の台場跡から船が行き来するのが見えました。パンフによるとここは釣りポイントらしいんですが、目視で見えるのは足元の岩場にいる大量のフナムシだけでした。なんかネット配信を見たばっかなんで、奇面組が臨海学校で行った岩場の島を思い出してしまった。ってことはこの島沈むか?(その回を見たわけじゃないけどね。ってか、その回もアニメになってるのかな…?)。
さて、最後に向かうのは島の北の端にある洞窟へ、、、と思いきや
階段が閉鎖されていて降りれませんでした。なんでしょう。カンボジアと同様にこの先は地雷撤去が済んでないために行けないのでしょうか、、、などというユルい小話でお茶を濁そうかと思ってたら、
「島内で不発弾などの危険物を発見した場合は…」ってホントにあるんかい!という事で、柵を乗り越えて洞窟に強行突破するのは断念(不発弾無かったらホントに行ったんかい!?)。というわけで以上でこの島終了で〜す。だって、ダッシュで行けば端から端まで10分もかからない島だからね。というわけでこの島、食事をするような店も当然無いため船に乗る前にコンビニで買ってきたおにぎりで昼食。ホントは例の要塞内の三叉路のところでうっとりしながら食べたかったんだけど、フツーあんなところで落ち着いてる人いないんで、もしそんなの見た日にゃあトンネル抜けてきた人がビビるんじゃないかと思い、広場に出て海を見ながら食べる。
さて、見るところはほぼ見終わっちゃったんですけど、まだ陽も高いしもう少しこの島に浸りたかったんで、持参した文庫本でまったりした時を…と思いきや、やはり海が見えるところという事で、なんか男女2人ずつのグループがキャイキャイやり始めちゃったんで、展望広場の方に。ココならたまに展望台に上りに来る人はいるものの、上って海を見てしらばくすると“なにもないな”と納得して去っていくので静かな空間でゆっくり読書。1回だけじーさんだらけの団体が展望台に上って先日の話のように戦時中の話をはじめちゃったのはちょっと騒がしかったですが(くだらね〜)。ホントにココで戦争を戦った人なのかな。ココでショッカーとしてライダーと戦った人だったりしたらちょっとカッコいいけど。しばらくして、じーさんたちの“船の時間なんで行きますよ〜”の声が聞こえて去っていったので、んじゃこっちは静かに海を見たいんで帰りの船を1本遅らせるか、と。おかげで文庫本1冊読了いたしました*2。
さて、1本遅らせた船の時間までまだ40分近くあるという事で改めて島を散策。やはり三叉路はすこし陽が傾いて薄暗くなってからの方が良い。苔むした感じや植物のつたが要塞を覆い尽くす感じも(なんだ、ラピュタのモデル候補、わざわざ海外まで行かなくてもここでもいいんじゃないの?)。
さらにちょっと回り道して要塞の上くらいにあたる道を歩いてみたら、三叉路のトンネルを上から覗ける場所も発見。このアングルもちょっとカッコいいかも。
そんな感じでまたゆっくり島を堪能した上で船の出る桟橋へ。いざ帰りの船へ…と思ったら、おい軍人たちまだいるじゃん。あそこからここまで1時間半以上かかったの?てなわけで帰りの船もショッカーOBの皆様と一緒のクルージングでした。ま、天気の割にはやはり揺れが凄くて景色見てって感じでもなかったんだけどね。と思って船を降りたら
以降の船は欠航…って、じゃ今のに乗ってこなかったら俺はどうなってたの?要塞で一夜を過ごさなきゃいけなかったとか(それもちょっと魅力だけど)。かなり危なかったらしい。ギリギリのところで恥ずかしながら帰って参りました!(結局、軍人オチかよ…)
【おまけ】
船を降りたあたりにあった看板。
横須賀オリジナル焼酎『東郷』って!軍艦とか飾ってある辺りだからって、なんでも名前つけりゃいいってもんじゃないでしょ!!
俺内ランキング(2006.9.25現在)
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次点:『キミト、ドコカへ』(書籍)、『ハイスクール奇面組』(懐かしテレビ)