トレンサップ湖

現地ガイドをお願いしていたのはココまでだったのだが、まだ空港に行くまでは時間がある。すると“どうしますか、トレンサップ湖でも見に行きますか”と言うので“いいっすねぇ”くらいのノリで乗ってみたら、じゃあボート代含めて追加料金と。なかなか上手い商売するじゃないか。このトレンサップ湖、タダでさえ琵琶湖より広い湖なのにもかかわらず、雨季にはさらに3倍以上の大きさになり、水位も最大8mくらい上がるのだとか。というわけで、モーター…なのかなんなのかよく動力のわからないボートでいざ出航すると、水上に暮らす人々の住居が。

今は雨季なので、ひょっとしたら乾季にはフツーに陸上に建ってる家なんでしょうけど、雨季には湖の中に入ってしまい、さらに水位が上がることを考えて高床式に作られているってな感じなのかも*1。さらに進むとやはり船でしか行けない様な学校や教会なんかも。どうすんだろ。こんな教会で、卒業だからって戯れに花嫁奪ってみてもボートで逃げなきゃいけないってのはかなり大変だね。
 
家がまばらになって来ると、見える風景はこんな感じ。

なんか藻のような浮かんでるっぽいですが、近づいてみたのがコレです。

要は、乾季には森だったところが湖になってしまい、木々の頭だけ水の上に出てるんですね。なんと。あ、申し遅れました。うちのボートの船長が彼です。

子供かよっ!いや、さすがにもうひとりちゃんと後ろで操縦している大人がいるんですけど、接岸する時とかもちゃんとボートを岸に寄せる仕事をしたり、かなり出来たガキでした。そうかと思えば、沖合いに出るとなんか水に浮かんでるものが見える。

なんと、ガキがタライにのって遊んでるんです。ここって、動力のあるこのボートですら20分くらい沖合いに来たところなんですけど、奴らはどこからこのタライにのって来たんだ?*2で、何をやってるのかと思ったら急に男の子の乗った3タライが全速力で漕ぎ出したかと思うと、オールで水面を殴打。なんと湖を泳ぐ蛇を撲殺してました。どんな遊びだよ!(ってか、漁なのか?ひょっとして)。ちなみに、男の子だけじゃなくって、女の子もタライに乗ってます。さすがにこっちは蛇漁はしてませんでしたけど、不意に自らのタライをひっくり返しては、湖にもぐってまたタライに戻るみたいな遊びを繰り返してました。ってか、遊びなのか?(海女の修行とか?)

そんなこんなでボートはなんと湖上に浮かぶ1軒の建物に到着。

なんとここは、湖上で湖の魚やワニなんかを養殖して、客に見せたり食べさせたりする店でした。壁に“水族館”みたいな日本語書いてあるってことは観光客向け、それも日本人向けか。お土産のほか『トゥー・ブラザーズ』と『トゥームレイダー』のDVDも売ってたな。そっか。『トゥー・ブラザーズ』はアンコール遺跡の辺りが舞台の話しだし、『トゥームレイダー』もタ・プロームとかで撮られてるんだよね。帰ったら見てみてもいいかも。ここでは買わないけどね。
あ、あとフツーにお菓子なんかも売ってました。しかも日本語でネーミングされた

『わたり』?
なんでしょ、わたりって。ひらがなってことは明らかに日本人向けなんだけど、日本人に理解できない名前ってのはどーいう狙いなんだか。ちなみに、味は“ビビキュ”味だそうで。どういう味なんでしょ、ビビキュ味ってのは。その下にアルファベットでも書いてありますね。“BBQ”と。バーベキューじゃん、コレ。日本人は“BBQ”って英語で書いてもわかんないだろうから、わかるように“ビビキュ”って書いておいてやろうという親切心。裏目行きまくってて最高です。
そんな感じで、ボートは1時間くらいの遊覧を終えてまた雨季でも陸地な場所へ。車で空港に向かいそのままカンボジアを後に、一路日本へと飛び立つのでした。さらばカンボジア。さらば遅い夏休み!

*1:ちなみに、シェムリアップの市街地はそうでもなかったけど、クバール・スピアンに行く途中の道沿いに立ち並ぶカンボジアの一般的な住居も、湖の中にこそ入らないものの雨季の洪水を考えてか高床式になっていました

*2:ひょっとして、コレってボートに近づいてきて物乞いするようなモノなのか?とちょっと身構えてしまったのだが、そんなことするでもなく純粋にこっちに手を振ってた。すみません、汚れてました心が…