バンテアイ・スレイ

クバール・スピアンからの帰り道でレストランに立ち寄り昼食。その近くにあるバンテアイ・スレイを訪れる。ここは、今まで見てきた遺跡の中でも最も古いものだという。さらに、最も細かい彫刻が残っているところとのこと。まずこれが入り口の門なんですが

いい感じの朽ち方です。かなり期待が持てますね。入り口を入って参道を歩くと道の両脇に並んだ像が点々と倒壊してる風化っぷりが魅力的です。ちなみに、これもリンガを模しているのだとか。どれだけ男性器好きなんだよヒンズー。

参道を過ぎ、いざ門をくぐって周壁の中へ。なんか見慣れてきた感じのヒンズー寺院らしい塔が3つ並んで見える光景。そういえば、ここのウリは“東洋のモナリザ”と言われる彫刻なのだが、今は修復作業の関係で近くでは見れないらしい。とうわけでかなり遠くから写真を。

美しいんだかどうだかもわからない距離ですね(ってか、書いてて気づいたんだけど、なんかこれガイドブックとかで見てたのと違うかも。首かしげる角度とか。現地ガイドにはコレだって言われたんだけど…。ま、本物が見れてたとしても同様にこの距離なんだし、ここまで離れちゃうと同じだよね)。
あ、でもここの彫刻はホントに凄いんですよ。たとえばこの門の上に彫られた彫刻なんかもかなり細かいとこまで精巧に作られております。しかも、風化して角が丸まっちゃったりと言ったものをあまり感じさせず、1000年以上の時を経てきた彫刻とは思えない!うん。なんか書いてたらホントに思えなくなってきた。実は、修復作業で再現したもので、まだ数年の時しか経ていないものだったり…。そんな気さえする細かさです。

ただ、やはりここは建物がいい。少し赤みを帯びた感じがまた風化してるっぽさを演出してて。その上、そんなに観光客でごった返しているという感じもないため静かな上に、上手く場所を探すと遺跡の中に一人ぽっち感を味わえたりもして、この空間にいると言うのが楽しかったです。
  
最後は外に回ってお堀越しに見るバンテアイ・スレイ。いや、規模こそ小さいもののかなりいい感じの空間でした。