中島らも『ガダラの豚〈3〉』
いよいよ文庫での最終巻。アフリカから帰った大生部教授たちと、追って日本にやってきた大呪術師バキリとの最終決戦になるんですけど。とにかく主要キャラがことごとくあっさりなやられ方をして逝ってしまうのにびっくり。特に文庫だと1,2巻それぞれで1冊使って思い入れてきたようなキャラだったりするのにやけに簡単にやられてしまう。結構、それぞれに主人公で話し作れそうな魅力的なキャラばかりなんですけどね。
んで、いざ最終決戦。ここまで『TRICK』とダブる部分があるなどと書いてきましたけど、まさかラストの場面で『千里眼』シリーズ風になるとは思いませんでした。それも、シリーズを重ねてデフレが始まったころの『千里眼』ね。もちろん『千里眼』も『ガダラの豚』より全然後の作品なんですけどね。はい。ま、3巻読み終えまして、特に2,3巻は(普段、通勤時間の寝てない時間を使ってだらだら読む私にしては)一気読みでしたね。ここまでいろいろ詰め込んだ展開で、最後はちゃんとエンタテイメントとして終わらせてるし。完璧でした(余談ですが、読後に調べたら“大生部多”ってホントに歴史上に名前が残ってるのね。いい感じで胡散臭く…ね)。
俺内ランキング(2006.8.25現在)