『古畑任三郎ファイナル第二夜 フェアな殺人者』
第二夜です。今回の3作の中で、いい意味での飛び道具というか、ね。発表の段階から“第二夜だけ未定”見たいな感じで引っ張っといて、んでもって満を持してイチローが出ますよって発表の時点でもう話題でしたからね。でも、公式のイチローのインタビューとか見てると、もうシーズン中から話はあったみたいなんだよね。上手い演出だな。
それにしても、最初の頃からのキャラである向島くんをあんな風に使ってくるとは。ま、コレまでもとんでもない設定変更で毎回笑かしてきたキャラだったんでね。内田有紀似のチーマーの奥さんとか(あれって東国原時代だっけか?)。ただ、イチローは日本一を自称する古畑ファンだという事だから、これは嬉しかったでしょうねぇ。今まで見てきてたキャラの弟って設定を作ってもらえるんだからねぇ。
で、ストーリーの方としては、イチローはそのままイチロー役と言うことなんですが、“常にフェアプレー”であり“嘘をつくのがキライ”という部分がクローズアップされている。この辺は、普段のイチローを見ていてもそのまますんなり受け入れられる設定ですけど、この“嘘をつけない”という性格は第2シーズン『笑わない女』の回の宇佐美ヨリエ(沢口靖子)に通じるモノがある。宇佐美ヨリエは女学校の規律である“人を欺いてはならない”を破る事が出来ずに、ラストで“あなたは犯人ですかと聞かれたら、ハイと答えてました”という名セリフを残し、うぉ〜と見なおしてみると確かに嘘はついていないぜぃという事で、かなり好きな回なんですが、今回は同じパターンになっちゃうのかな?と思いきや、イチローに途中で同じ事を言わせ、しかしそれに対した古畑もフェアプレーで崩しにかかるというのがクールじゃないですかぁ。あえてゲームにのって、その上で論理で立証していくという古畑任三郎のキャラの魅力を最大に見せてもらえた展開でしたね。はい。
そういえば、昨年くらいに聞いた話で、ソースもあやふやだったんで事実かどうかもわからないんだけど、この話が出た頃、古畑ファンのイチローが連ドラ時代の本編の中でどうしても腑に落ちないセリフがあり、それを三谷幸喜に問い掛けたところ、確かにストーリー上おかしなセリフだった事に気付き、間違いを認めたってエピソード。これってどのセリフの事なんでしょ?誰かこの話の続き知ってたら教えてください(もしくは赤い洗面器の続きでも可)。
俺内ランキング(2006.1.4現在)