西澤保彦『実況中死』

西澤保彦の別の本を勧められて図書館に行くも、その本の取り扱いは無く、ただほかの本はやたらと揃っていたため“ま、唯一読んだことのある『七回死んだ男』はおもしろかったし、何か借りてみるか”と。しかしそうなると、何を手がかりに選んで良いかがわからず、幾つか見ていると、ふと、この人はやたらと“著者近影”の写真がアレな事に気付く。ということで、著者近影の写真がイチバン面白かった本を借りてきました。
シリーズモノなのはわかっていたし、そのシリーズ1作目も借りられていたので途中なのは覚悟は出来ていたが、まさかキャラモノだとは思わなかった(表紙で気付けよという話もあるが…)。しかも、キャラクターの説明が途中くらいまで“わかってる前提”で進むのでちょっとついて行けなくなりそうだった(ちなみに、この保科匡緒というキャラは、毎回こういう“登場人物の言葉を借りて作者の言いたい事を言う”キャラなんでしょうか。最初に登場した所で、おそらく編集さんやミステリ好き仲間あたりと普段かわしているのであろう、実在の作家の名前を挙げた雑談が交されはじめて、どうしようかと思っちゃった。伏線でもなければストーリーと関係無いし。以前にと学会のトンデモ本大賞をとった、エロシーンそっちのけで作者のエヴァンゲリオンへの意見が延々と続く官能小説を思い出してしまいました)。
基本的にこの“ミステリの設定にSFを混ぜこむ”スタイルは好きなんです。『七回死んだ男』も、映画等で使われている超能力の設定を使ってミステリにするってのは感心したんで。ただ“この他人の風景がそのまま見えてしまう怪能力”ってSF好きな人の中では結構ある設定なのかな?。いや、事細かに説明があったからオリジナルなのか。それだけに、あちこちで説明される能力の設定がご都合主義に思えてしまう。多分、すんなり受け入れられる超能力が前提となった話だったら面白いんだろうなぁ。ちゃんとSF設定を反則だって思わせないレベルのミステリになってるし。


俺内ランキング(2005.11.25現在)

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次点:トルマリン風呂の効能:湯楽の里(パワーアップ)

*1:こういう街ネタは基本的に無条件でアリなんで、私

*2:GPマスターズなんてのが行われていたのを1週間遅れで知った。その事を取り上げたブログでみたフレーズ。懐かしいぞ。妖怪通せんぼじじいなんかも出てたのかな。