宮崎 学・大谷 昭宏『グリコ・森永事件―最重要参考人M』

いや、前にも書いたようにグリコ・森永事件好きなんで。これ読むのも2〜3回目なんですけどね。ただ文庫だし、大谷昭宏宮崎学の対談部分とそれぞれで執筆している部分で重複が結構あるので、読み飛ばしていけばあっさり読めてしまうというのがあるので、ちょっと電車で読む本がないぞなんて時に、つい手にとってしまったりするのです。
とはいっても中身が無いというわけではなくてね。グリ森関連で言うと、やはりまず一橋文哉の『闇に消えた怪人』という金字塔がありまして、どうしても以降の本はそれに対するアンサー的な要素を含まざるを得ない感じですが、第三者だった一橋文哉が客観的に取材したモノに対し、当時から事件の報道で携わっていた大谷昭宏と、それこそ容疑者として疑われた宮崎学の視点から見ることで、机上の推理だったものが裏付けされたり、また覆されたりという感じになってなんかまた1歩事件に迫っている気分。
大谷昭宏の論調は“マスコミが犯人に踊らされた”といわれた当時の世論に対するいいわけになってしまってる部分もあるのだが、宮崎学の執筆部分は裏世界の人間からみて一橋文哉や世間の論調はどう考えられるのかというのがわかって興味深い。そして、何度でも見てしまう理由としては、結局宮崎学が犯人なのかが闇の中のままで終わるということ。つまり、この本が、無関係な裏世界の人間が“自分だったらあんなやり方はしない”と鼻で笑って語っている本だという見方と、本当の犯人が自分への容疑を否定するために語っている本という見方の2通りが出来るため、読むたびに視点を変えてみて、読むたびにわからなくなって、という感じなのです。
ちなみに、私的には、宮崎学は“主犯ではないものの、1枚かんでるか*1犯人を知ってはいる”というイメージ。


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*1:たとえば仕手の部分で