唐沢俊一『近くへ行きたい』
ちょっと前の本ですが、気分で少しずつ読んでものが読み終わりました。世界中で起こった事もリアルタイムで知る事ができる現代において、むしろ知らないのは近くである、という事から現在渋谷に住む筆者が都内を探索する本。私も、いまでこそ横浜在住ですが、生まれてから就職するまでの二十数年を中野で過ごした私も、都内に同じ“知らない近く”を感じられるかもと思い読み始めたのです。
まず、1発目から“談話室 滝沢”と来たもんだ。たしかに新宿に行くと必ず目にする。また、いろいろなエッセイなどで編集者との打ち合わせがココで行われているといった文章を目にする。しかし、事実入った事無いぞ、ココは。いや、喫茶店だというのはなんとなくわかってるんだけど“談話室”というココでしか聞かない響きがなにか違うものをも想像させていたのは確か。その違うものが、飲み物の千円均一という料金だとは思ってなかったけど。ソーダ水もクリームソーダも同じ千円って。。。
同じ新宿の角筈ガードは逆に私にもメジャーな散歩道でしたね。あの超高層ビル街と大繁華街を結ぶ場所に似つかない妖しさが楽しくなるんですよね（ちなみに、昔ココで安達祐実とすれ違いました。やはり妖しい場所です）。羽田航空神社も子供時代、同じ違和感と言う意味でいい味出してるなぁと思っていたんですが、いまでは建物の中というもっと妖しい場所にあるんですね。また見に行かなきゃ。
そんな中、前後編にわかれて“オタクの魔窟”として紹介されているのが、私の地元・中野ブロードウェイですね。やはりまんだらけとフジヤエービックを切り口に書かれているのですが、私の子供の頃はまだこの辺の店も無かったかできたばっかりかってところで、大きい店といえば1階のキクマツヤと3階の明屋書店&おもちゃのポニーだけで、あんまり妖しい印象のとこではなかったんですけどね（2階のレコード屋のおやじがホモなんじゃないかって言う、別の意味で妖しい噂はあった）*1。で、小学校の頃に“3階になんかマンガ買ってくれるとこあるらしいぜ”というクラスの噂でまんだらけを知り、それからはジャンプコミックスを2冊持っていくと、買取値で帰りに1冊別の本が買ってこれる店として使ってました。大きくなってマンガも読まなくなってから、今の状態になったまんだらけに懐かしさからふらっと入ろうとして“カバン持って入らないで下さい”と言われた時に、時代の流れを感じでしまった想い出があります。
また、この本では2階は飲食店や貴金属店などと、あまり妖しさが無いように紹介されていますが、ユーロサープラスはこれ書いた頃にはもう2階に無かったんだっけか？。ある時期からは2階はあそこの狙ったTシャツの印象が強いんですけどね（ただ、底ぬけAIR-LINEがテレビで着て中途半端にメジャーになっちゃったんで、個人的には斜め向かいの店の“無敗”ブランドの方が好きだった）。とまぁ、いろいろ個人的な想い出の方を想起してしまっていますが、ブロードウェイになぜにこういうテナントが多くあるのかというからくりはこの本読むまでは知らなかったですね。なるほど。で、この項の最後では“普段使われていない地下2階が存在する”という話で締められているんですが、この地下2階、昔覗いた事があるようなないようなな感じなんですが、私の記憶にもありません。最近、地下関係のサイト（どんな関係だ？）でその話を読んで、一生懸命思い出そうとしてるんですけど…。
俺内ランキング（2005.9.19現在）
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