ロボク川ランチクルーズ

ボホール島につくとロボク川の中流まで車で移動し、川に浮かべられたイカダの上でのランチクルーズ。イカダと言っても、町外れの定食屋くらいの広さがある竹で組まれたイカダで、30人くらいは食事が出来る感じ。で、それを後ろにつけられたモーターボートで押しながら川を上る→滝まで行ってUターン→同じコースを下るというもの。正直、単なる昼食くらいにしか考えてなく、あまり期待していなかったのですが、これがかなり良かった。

食事はフィリピン料理のブッフェで、まぁそれも良かったのですが、何が良いってロボク川というのが本当にジャングルの間を流れている川で、天然のジャングルクルーズになっているところですね。ねずみの国のアトラクションみたいに猛獣が出てくるわけではなく、見えるのは野良牛と野良山羊くらいなんですが、一番注目の動物(?)は流域に点々とある住居にすむガキども。ガキどもがフツーに木に登ったりして遊んでいるのですが、奴等にとってはこのイカダボートも遊び道具の様で、ボートが来ると泳いで近づいてくるんですね。で、思いっきりボートの前に出てくる。ヤバイぞ!これは轢き殺す!ボートが通りすぎたあとには、真っ赤に染まった川面が!…と思って振り向くがその気配はない。おそるおそるイカダの横をみると、逃げる犯人の車にしがみつく刑事よろしくイカダにつかまって流されてるんですよこのガキ。んでもってある程度流されてすれ違うイカダが来るとまたそっちに泳いでいってしがみつく。これで川を上下上下してるんですね。自分の遊びを楽しみながら客をも喜ばす。なかなか出来たガキどもじゃないか。

また、このイカダにはギター1本で歌を披露する陽気なおやじが常設されていて、有名な曲なんかを歌っているのですが、日本人が乗ってるぞと思いきや、歌い出したのが尾崎紀世彦の『また逢う日まで』。これは俺がターゲットにされてるぞと思い、思いっきり拍手しときました。“2人でドアを閉〜め〜て〜 2人で名前消〜し〜て〜”の意味がわかってるとは思えない微妙なイントネーションでしたが。で、このイカダが10艘以上で往復を繰り返していて、その全てにギターのおやじがいるのですが、すれ違ったうちの1艘だけ、ギターではなくキーボードでKANみたいに演奏しているやはり初老のおやじが。奴は日本人が来たら『愛は勝つ』を歌っていたのだろうか。いいな。もしまた来る時があったら、KANおやじの船を指定してのりたいぞ。