『トンデモUFO入門』

と学会の山本弘皆神龍太郎志水一夫の3人がUFOについての知識と話題を語りまくるというコンセプトの本。『トンデモ超常現象99の真相』および『新・トンデモ超常現象56の真相』をこよなく愛読する私としては、その辺の新刊が出てくれるのが嬉しいのだが、かと言ってそんなにネタが集まらないうちから次々と出して欲しくはない本でもあるし。ま、その繋ぎとして主要な3人の語りと言う事で、UFO関連のまとめにはなるかな、と思い購入した(このうち誰か1人の著書だと、かなり偏った内容になりそうだし、そう言う意味で3人の対談形式ならお互いが抑止になってるかな、と)。
本人たち的には、『妖怪馬鹿』という本を模してUFOに造詣の深い3人が語れば面白い本になるだろうという事で作られた対談本との事。本当にUFOマニアな人たちがみると面白い話題ばかりなのかもしれないけど、にわかな私としては“おたくと言われる人たちの中で悪質なタイプの人たちにありがちな、ただ知識をぶつけあうだけの会話”を聞かされている感じとでもいいましょうか。う〜ん、しゃべってる本人達は楽しいんだろうなぁという印象で、対談そのものはまあまあって感じ(特に、前半で“アメリカ映画などの影響で、全世界の宇宙人感がグレイ一色になってしまっているのがつまらない”と言う話を何度も何度も繰り返してるのがイマイチだった)。
ただその話の端々に出てくるワードに対して、欄外に注釈が書かれているのですが、これがUFOについての基礎知識から歴史、現在までの賛否両論を交えた諸説を知る上では、非常に良い資料になる感じです。あ、対談の中でも、アダムスキーのUFO目撃だったり、ヒル夫妻の事件だったりという有名な事件がSF映画等の影響を受けているという話について、詳細に“その数日前にこのドラマのこの話が放送されていたから、それに影響されて…”みたいに解説がされているのは面白かったかな。
まぁ、本人たちも言っているように、最近UFOの話題が少ないから新鮮さがないってのもちょっと残念だったんですけどね(4年前の『これマジ!?』で放送されたNYのUFOとかが最近の話題って感じだったし。でも、あれはそれこそ素人の私が見ても、明らかに“作り”なカメラワークだったし…)。立つレッサーパンダの話題とかも出てくるくらいだから、かなり最近行われた対談だと思うんですけど、それだけ速攻で出版できるのなら、例えば宇宙人解剖フィルムとかが出てきた直後とかにその内容を踏まえて対談してればもっと面白くなったかも。あ、ただ、個人的にはほんの少しですが、カゼッタ岡の話が出てきたのはちょっと好きでした。