二子山親方逝去

私は、貴ノ花の現役時代ってのは知らない世代で。んで、相撲を見始めた時は大関だった時の隆の里が好きで、あと若島津という大関も近くに住んでてたまに見かけるし、って頃だったんで“二子山親方”って言うとお兄さんの方の初代若乃花。いまの二子山親方は“藤島親方”の印象が強い感じなんですけどね。
その二子山親方が亡くなられたと言うことで、相撲にも造詣が深いデーモン閣下が『ラジベガス』でなにか言うかなと思い、録音したのを聴いてみると、親方の功績を説明した後ですごいエピソードが聴けた。というわけで、最近本サイトの方でもあまりやらないくせに、久々のトーク書き起こし(途中、閣下が相撲を知らないリスナーに向けた解説を挟んでいる部分は割愛しているものの、基本的に話した通りの内容)。

この二子山親方が最初に育てた関取第1号が安芸乃島と言う力士で、彼は結構我輩が仲良く、よく食事に行ったりどっか遊びに行ったりとか付き合いの深い力士のうちの1人なんだけど、彼の引退相撲というのが去年の2月〜3月くらいだったかな、、にあったんだよ。その時に、当然師匠である二子山親方も来ていたんだけど、風の噂にはちょっと体調が最近あまりよくないらしくて、闘病中らしいよと言う事は聞いていたのね。
で、引退相撲っていうのは、いわゆるニュースとかで報道されるのはハサミを入れていってさ1人ずつ縁の人が、最後にチョンマゲをババババッと師匠が切って“どうもありがとうございました”ってなる儀式なんだけども。その後にパーティーってのがあって、国技館の下には大きな広間があって、そこで引退した力士がチョンマゲから普通に七三カットとかオールバックとかになって、下は似合わない背広を着て“どうも今日はみなさんありがとうございます”って後援会の人に挨拶をするパーティーがあるんだけど、そういうパーティーにハサミを入れた我輩も含めた人が招待されてるわけ。
で、実際はいろんなパーティーが、普通の披露宴みたいに挨拶があったり乾杯があったり行われてる中で、後援会の人たちが集まってる所で、我輩なんかはそこで、まぁ男芸者みたいな感じになってる状態なわけね。ファンクラブの人たちと“写真一緒にとってもらえますか”“はい、いいですよ”“写真一緒にとってもらえますか”“はい、いいですよ”ってのを繰り返して、1時間か2時間かそれを繰り返しているんだけど。
それで、さあそろそろ帰ろうかって出口に行きかけたところに、師匠の、本日亡くなられた元大関貴ノ花の二子山親方がいらして。我輩も何回か会った事があるので“ああ、どうも親方、ご無沙汰してます、どうですか”みたいな話をしていたら、親方がトトトトトッと我輩の横に駆け寄ってきて、我輩の腕をぐっと「とったり」のような…って、ここで急に決まり手を言ってもわからないって。まぁ腕をぐっと掴んで、周りにいるまだ現役力士のかつて大関だった貴ノ浪貴ノ浪を“浪”って呼ぶんだけど、親方が“浪〜!、浪〜!ちょっと来い!”って言って。次に露鵬という、これは部屋が違うんだけれど、親方の弟子の弟子ね。亡くなった二子山親方の弟子の貴闘力の弟子に露鵬というのがいて“露鵬〜!露鵬〜!お前もだ!”ってみんな呼んで、我輩真ん中にいるんだよ。それで二子山親方が
『おい!一緒に写真撮るぞ!一緒に写真撮るぞ!…これで最後になるかもしれないんだから』
ってボソって耳元で。その写真が残ってるけどね。そんな事があって、1年経ってという本日でありました。

最後のところで、ゾクゾクっとした。現役時代から病気で苦労された人でもあったんで、自分の体のことはよくわかっていたという事だろうか*1。ご冥福をお祈りします。


俺内ランキング(2005.5.30現在)

  1. スクランブル』:若竹七海(書籍)
  2. 秘境駅 〜中部・東海編〜』(DVD)
  3. デーモン閣下と二子山親方とのエピソード:LF『ニッポン全国ラジベガス』にて(名トーク
  4. メンチカツおにぎり:ローソン(食品)
  5. 『コの字型の湾の先っぽの方に家と学校があったから船で通ってたらしい』:『深夜の馬鹿力』にて語られたMikaさんのエピソード(名言)
  6. オーケンの散歩マン旅マン』:大槻ケンヂ(書籍)
  7. 東京工業大学のうた』:増田ジゴロウ(音楽)
  8. 美系のCMの仲間由紀恵(芸能人)
  9. 『しあわせの書 迷探偵ヨギガンジーの心霊術』:泡坂妻夫(書籍)
  10. 『人が来てしまうのではないでしょうか』:J-WAVE『ゴールデンタイム』『セクシー敬語』コーナーより(名言)

次点:『OLDK』(映画)

*1:浪関が現役でマゲを結ってるのももう長くないって意味に、無理からにとれない事もないが…