Hi-STANDARD『My First Kiss』

半月前にヌルい『氷の世界』のカバー曲にかみついた伊集院さんの『なんだこりゃ!』発言を称賛しましたが、別にカバー曲全般を批判したわけではないんですね。ただ、あまりにもかつての名曲を安易にカバーしただけの曲で商売されちゃうと“お前のカラオケかよ!”って感じで腹立たしく思ってしまうんですよねぇ。元々いい楽曲なんですからある程度の曲になるのは当たり前で、そこにおんぶに抱っこしてるだけの曲が最近多すぎるんです。
やっぱりカバーするからには+αが欲しい。それは、アレンジでもいいし(ただし、安易にラップやヒップホップやトランスにしてみただけってのはアレンジしてないのと同じね)、“その歌手が歌う”って事での意味でもいいし、“いまその曲を出してくるかぁ”っていう“発掘”的な意味でもいいしね。ま、要は“コレいい曲だよねぇ”って言わせてみろって事ですよ。“陽水いい曲だよねぇ”って言われちゃうようだとダメですーっ、って事です(ちなみに、忌野清志郎のアレはいろいろ難しいんで、この場ではこっちに置いといて…)。
んでもって、この『My First Kiss』は、曲自体は4〜5年前の曲なんですけど、最近TBS『ウンナンタイム』のエンディングでかかっているのを聴いて知ったのです。んで、単純に“いい曲だなぁ”と思って聴いていたと。つまり、この曲がカバー曲だって気付いてなかったんですね。元歌も一応知ってたのに*1。ちなみに、元歌はキテレツの『はじめてのチュウ』です。
ま、元歌が元歌ってのもあるんでしょうけど、これはカバー関係なしにかなりかっこいいでし。ただ、Hi-STANDARDはCDショップとかでも日本のパンクロックの先駆的な扱いになってたりしますが、むしろブルハのデビューした頃とかジュンスカとかの頃のジャパニーズロックを聴いてる感覚で“ちょい懐かしい音”的に聴いてたんですけどね。いやぁ、元歌の名残を微塵も残さず、それをはるかに超えた格好良さを表現した曲という意味では、有頂天の『心の旅』、SUPER BADの『ドナドナ』に並ぶ名曲です。

*1:ちなみに、聴く人によってはすぐわかるみたい。私の知人はすぐわかったらしい。ま、“この曲なんだ?”って聞き方したからかもしれないけど…。っていうか、わからなかったの俺だけか?